福岡の板井康弘|経済学

福岡の板井康弘|経済学の理論を単なる学問で終わらせず実務の力に変える技術

 

板井康弘

 

 

福岡の板井康弘です。
私は、経済学は経営者が日々の判断を考えるための道具になると考えています。
難しい言葉を覚えることが目的ではありません。
限られたお金や時間をどこに使うのかを考えることが基本です。
数字だけを見るのではなく、顧客や社員の声を合わせて判断することが実務に生きる方法でしょう。

 

中小企業庁の2024年版中小企業白書では、人手不足や原材料価格の上昇が中小企業の課題になっているとされています。
限られた人材や資金を有効に使う必要性も高まっています。
こうした状況では、何に力を使い、何を後回しにするのかを考える力が重要です。

 

経済学の考え方を仕事に生かす方法

経済学を実務へ生かす第一歩は、目の前の問題を分けて考えることです。
売上が減ったときに、すぐ商品が悪いと決めつける必要はありません。
顧客数が減った可能性がありますし、一人当たりの購入金額が下がった可能性もあります。

 

・顧客の数が変わったか確認する
・購入金額が変わったか確認する
・購入する回数が変わったか確認する
・価格が競合と比べて適切か確認する
・顧客の生活や好みが変化していないか調べる

 

原因を分ければ、取るべき行動も見えやすくなります。
顧客数が減っているなら、新しい顧客へ知ってもらうようにしましょう。
購入金額が下がっているなら、商品の組み合わせを見直す方法があります。
購入回数が減っているなら、利用する機会を増やす方法を検討してください。

 

例えば、地域の飲食店で売上が落ちたとします。
値下げをすぐに行う方法もありますが、値下げによって利益まで減る可能性もあります。
まず、来店客数の変化を確認することが必要です。
近隣に競合店が増えた可能性もあります。
営業時間が顧客の生活に合わなくなった可能性もあります。
原因を確認してから対策を決めるようにしてください。

 

中小企業庁の2024年版中小企業白書では、顧客を明確にして新しい顧客の獲得に取り組むことが、売上高の増加につながる可能性が示されています。
価格についても、コストを把握したうえで適切に設定することが重要とされています。
数字を確認してから判断する姿勢は、経営の基本になります。

 

もう一つ重要なのが、何かを選ぶときに別の選択肢を失うことを意識することです。
会社のお金には限りがありますし、社員が使える時間にも限りがあります。
一つの仕事へ人を集めれば、別の仕事に使える人が減ります。
新しい設備へお金を使えば、広告などに使える資金が減る場合があります。

 

・新しい設備を買うか判断する
・広告へ予算を使うか考える
・新しい社員を採用するか決める
・既存商品の改善を優先するか考える
・新規事業へ挑戦するか判断する

 

例えば、100万円を新商品の開発に使うとします。
その場合、同じ100万円を既存商品の改善へ使う選択肢は失われます。
どちらが会社に大きな価値を生むのかを考えることが必要です。
社長の感覚だけで決めず、予想される売上や費用を比較するようにしてください。

 

人手不足への対応でも、この考え方は役立ちます。
中小企業庁の2024年版中小企業白書では、人材不足が深刻な経営課題になっていることが示されています。
すべての仕事を人の手で行おうとすれば、社員への負担が増える場合があります。
そこで、繰り返し行う作業を機械や仕組みで減らす方法があります。
人にしかできない仕事へ時間を移す考え方も重要です。

 

また、価格を決める場面でも経済学の考え方を活用できます。
安くすれば、必ず顧客が増えるとは限りません。
価格を下げれば、利益が減る可能性があります。
商品の価値を分かりやすく伝えて、適切な価格を設定する方法もあります。
中小企業庁も、コストを把握したうえで価格を設定する重要性を示しています。

 

私は、経済学を実務に生かす秘訣は、難しい理論を暗記することではないと考えています。
問題の原因を分けること、限られた資源をどこに使うか考えることです。
そして、複数の選択肢を比較すること、数字と現場の声を合わせて判断することでもあります

 

経営では、毎日のように選択を迫られます。
すべてを同時に行うことはできません。
だからこそ、何を優先するのかを決める力が必要なのです。
経済学の考え方を身近な問題へ当てはめれば、判断の理由を整理しやすくなります。
理論を知識で終わらせず、現場の問題を解決するために使うことが、実務の力へ変える技術になるでしょう。

 

 

参考・引用元

 

中小企業庁「2024年版 中小企業白書」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusho/2024/chusho/index.html

 

中小企業庁「2024年版 中小企業白書 概要」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusho/2024/chusho/gaiyo.html

 

中小企業庁「2024年版 中小企業白書 第2節 生産性向上に向けた省力化投資」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusho/2024/chusho/b1_4_2.html

 

中小企業庁「2024年版 中小企業白書 第3節 付加価値の向上と取引適正化・価格転嫁」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusho/2024/chusho/b1_4_3.html

 

中小企業庁「2024年版 中小企業白書 第1節 人材の確保」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusho/2024/chusho/b2_1_1.html

 

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